学部柄もあって、私の大学時代の友人はだいたい皆教師をやっているのですが…
こないだ久しぶりに会って話を聞いてたら、今は学年主任をやってて保護者と闘ってる(!)とか、部活の指導法で悩んでるとか、教育法の研究会を立ち上げてプレゼンしてるとか…
みんなすごい活躍してるやん!というかめっちゃがんばってるやん!とただただ感服するばかりで。
同時にどう聞いても私にはできなさそうなことばっかりだったので、本当に教師にならなくてよかったお菓子屋でよかったと心から思いましたw
■昔思ってたこと
もし自分が教師になってたらどうなってたかな…と考える日もないわけではなかったですが。。
自分が担任で、数十人の生徒がいたとして。
みんなの卒業した後の人生を考えてみると…
だいたいの生徒は、苦労してもなんとか自分の生き方を見つけてくれると思うけど、
そうじゃない子も絶対いる。
路頭に迷う子もいるだろうし、下手すりゃ将来家を失う子も、もしかしたら塀の向こうに行く子もいるかも…
親も大人も、子どもが最後には成功すると信じて教えるし育てるけど、みんながみんなすぐに生き方を見つけられるわけじゃ絶対ない。
そういう不安をほっといて、3年間とにかく指導要領に書いてあることを教えて、後はがんばれで送り出していいのかなと。
学生時代そんなことを考えて、自分のやりたいことは教師じゃないんだなと思うようになりました。
自分が教えたいのは勉強じゃなくて、生き方なんだと思いました。
この世を渡り歩くとはどういうことなのか、どんな心構えでいればいいのか、どんな苦労があるのか、必要なことは何か…
特に生きるのに不器用な人たちに教えられるようになりたいなと思うようになって。
そのためには教師になるのは絶対駄目で、社会に出るしかなかった。
大学を卒業してそのまま赴任、一生を学校で過ごすとかしたら、世の渡り方なんて永遠にわからないだろうから。
自分でいろんな世界を見て、いろんな人の生き方を知る、そのために社会人になろうと決めました。
■今思うこと
それからはや数年、いろんな人に会いました。
医者の職を捨てて建築士になったという人もいました。
会計士志望だったのにいつの間にかラーメン屋店主になってたという人、
お金が貯まるたびにほぼ全部使いきって海外放浪する美容師さん、
元引きこもりだったパティシエもいたり、
借金作ってた旦那を捨ててシングルでバリバリ働くお母さんとか…
ほんとうに、同じ人生ってひとつとしてないなと驚くことばっかりで。
「おもしろい」と言っていいのかわかりませんが、いいことわるいことひっくるめて全部が「おもしろい」んです。
あと驚くのが、ふつうにレールから脱線しない順風な人生を送ってる人って意外といないですね。
そう見える人ならたくさんいるけど、みんな挫折もしてるし立ち止まったりもしてる。
私なんかが教えるまでもなく、人は生きながら生きることを学んでいくんだなと最近になってやっと理解しました。
今自分が教師になったら、だいぶ生徒のことを信じて送り出せるような気がします。
「この先しんどいけどまぁがんばれ」って今なら言えるw
そのしんどさに立ち向かうために、知識は武器にも防具にもなってくれるから、
だから勉強もちょっとはやってくれ、って今なら言える。
それでも教師になる気はやっぱりないです。自分はまだまだいろんなことを知らなさすぎだし、見たいもの知りたいことがいっぱいありすぎます。
これからもいろんなことを見て知っていきながら、それを将来誰に対してどう生かすのかもっともっと考えていきたい、そんな人生30年目にしたいなぁと思っている次第です。